表皮基底膜:表皮と真皮の結合

非常に薄い膜状で、皮膚の表皮と真皮の間に存在し、表皮を真皮に係留する部分が基底膜です。

両者の機能を分離しつつもしっかり結合させてコミュニケーションを制御してします。皮膚の機能を維持する上で大事な役割を果たしています。この、部分の係留機能に障害がおこると、表皮は、真皮から容易に剥がれ、びらんを形成します。

基底膜に結合している表皮細胞のみが増殖能を獲得し、基底膜から離れると分化過程に入る働きをします。さらに、基底膜はケラチノサイトの酵素産生を制御し、細胞増殖因子なども結合して因子の機能を調整しています。

 

表皮幹細胞が存在する微小環境『ニッチ』

幹細胞を取りまく特別な環境。幹細胞の維持や分化をコントロールします。

幹細胞を維持するために、必須の微小環境が存在しています。幹細胞は微小環境『ニッチ』に存在することで、自身の幹細胞性や新しい細胞の供給を永続させています。

表皮幹細胞は、表皮基底層の波打つ凸凹の頂点(乳頭層の頂上部)に局在しており、ラミニン332の発現が高いことが明らかになっています。

【ニッチ】各組織に存在する幹細胞に特異的な環境を作る

◇限局された微小環境である

◇幹細胞が接着または近傍に局在している

◇幹細胞の維持や機能に必須

加齢によりニッチが崩壊することで、幹細胞の維持が困難になり数が減少します

 

基底膜構造

基底膜構造の成分は、Ⅳ型コラーゲン・ラミニン(細胞接着分子)・ヘパラン硫酸鎖プロテオグリカン「パールカン」などです。

 

 

基底膜部の接着構造

表皮基底膜では、基底板(lamina densa)・透明帯(lamina lucida)の構造があります。

基底板は、基底細胞の産生するⅣ型コラーゲン・ラミニン332などで構成されています。

基底細胞の細胞膜と基底板との間に透明帯があり、ラミニン332・フィブロネクチン・ヘパラン硫酸・プロテオグリカンなどが存在。また17型コラーゲンは、透明帯を貫通してヘミデスモゾームと基底板を直結させる長い分子で、基底板の下にはⅣ型コラーゲンが形成しています。